一言いったら、あとは口が勝手に動いてた。

言葉と同じように涙も溢れて、いくら拭っても無意味だった。


「冗談じゃないよ…冗談なんかじゃない。僕は死ぬんだ。後一ヶ月…もしかしたら一週間かもしれない…だけど僕は…色を幸せにしてあげたいんだ…出会っちゃったから…もう、別れることなんてできないから…」



那徠が泣いてる。



「僕に残された時間ぜんぶ使って、色と笑っていたい…全てを理解しあって、全てを愛したい…色が…大好きだから…」