初恋の先で君を愛せたら

「色、いまフリ間違えたっ」

「わざとですーっ」

「うそばっかり」

「あっ私のこと信じないんだ。もう知らないっ」


そんな何気ない会話が楽しくて、幸せで、愛しい。


ビデオが終わるころ、那徠のお母さんが気をつかって出かけてくれた。


「那徠、昔キャラメル好きだったよね。今も好き?」

私はなんだか彼女らしいことがしたくなって、そう聞いた。