初恋の先で君を愛せたら

懐かしい顔がいっぱい。


小さな那徠は今と同じ目をしてるけど、声は高いし顔もあどけなくて。


可愛いな。


心の中ではそう思ってても、私と那徠はお互いに憎まれ口を叩いたりして。


「あっ、いま那徠、ちょっとインコース走ってたよっ」

「うそ」

「ほんとだって。もう、ずる賢いんだから」

わざとらしくそう言ったら、那徠も負けじと言い返してくる。