初恋の先で君を愛せたら

次の日、五時前に診察が終わると、たまきちゃんはもう来ていた。


活発なのは色と似てるけど、たまきちゃんはそこに落ち着きがプラスされてる。

色もあと一年したら、こんなふうになるのかな。

あと一年…その時間が欲しい。


そんなことを思ったりした。



僕たちは病院の中庭のベンチに座った。


「色ちゃんは知ってるんでしょ」


僕が何から話せばいいのか困っていたら、たまきちゃんがそう言ってくれた。

「うん…」