初恋の先で君を愛せたら

私とたまきちゃんが話してる間、那徠はほとんどしゃべらなかったけど。


私たちはお互いにアドレス交換をした。

たまきちゃんから私に赤外線通信をして、那徠のアドレスは私からたまきちゃんへのメールに添付。


那徠ってば、赤外線通信を知らないんだもん。

私は驚きすぎておなかが痛くなるほど笑った。


こういうところも那徠のかわいい魅力かな。


別れるとき、私はあのノートを渡した。

誰かさんと同じように、『帰ってから読んで』っていいながら。



「じゃあね。ばいばい」

そういって歩き出そうとしたら、いきなり那徠の長い腕が私の肩を包んだ。

「えっ」

驚きもつかの間、私はおでこにキスされた。