初恋の先で君を愛せたら

*那徠side*

もしかしたらこのまま、なにも変わらず、誰もいなくならずに時が経つんじゃないか。

そうじゃなくても、僕は、僕だけは助かるんじゃないか。

世の中には知られていないすい臓がんの特効薬があって、それで僕はこれからもずっと生きていくんじゃないか。



思いっきり泣いて、それで落ち着いたら、なんだかそんな気がしてきた。

こんな体のどこからそんな自信が出てくるのかさっぱりわからなかったけど、とにかく僕は、そんな気がしてならなかった。


だから僕は色ちゃんと会うことにした。

余命二ヶ月のかわいそうなやつとしてじゃなくて、普通の男子高校生として。


それからは、約束の日が本当に待ち遠しくてたまらなかった。