初恋の先で君を愛せたら

注文したホットミルクが運ばれてきたころ、ようやく私は落ち着いてきた。

「あのさ、これ」

そう言いながら、那徠くんはカバンの中からあのノートを取り出した。

「あっ」

「これは色ちゃん持ってて」

「えっ私が?」

「うん、もうメールがあるからさ。それにさ、僕がこんな可愛いノート持ってたらちょっとね」

そう言う那徠くんの目は、どことなくさみしそうだった。

でも、本当にさみしいのは私のほう。


だからひとつ、お願いをした。

「じゃあ、ひとつお願いしていい?」

「なに?」

「次に会うまでに、このノートに1ページ、なんでもいいから書いてきて」

「えっどういうこと?」

「なんかさ、まだ空いてるページがあるのにここでおしまいにしちゃうのはさみしいじゃん…。せっかくまた会えたんだから、続けたいなって」

ほんの一瞬沈黙があって、那徠くんは笑顔で答えてくれた。


「わかった」