初恋の先で君を愛せたら

親より先に死んじゃう親不孝息子にできることは、せめて、できるだけ長い時間家族と一緒にいることだと思うから。



そして、僕が一番したかったこと…

それは、僕の初恋の人で、十年間、僕の胸から一度も離れなかった笠宮 色ちゃんに、あのノートを返すこと。


人って、なかなかおもしろい生きものだと思う。


ほんの二週間前まで僕は勇気がなくて、このノートを色ちゃんに送ることができないでいた。

送っても、返信が来ないかもしれない…来てもその後で嫌われてしまうかもしれない…。

それが怖かったんだ。

だから十年間、僕の机の本棚に、ずっと置かれたままだった。