「テテオ様、起きてください。テテオ様―・・・・」
「ん・・・・・?」
テテオ=リバーンヌは裏庭で姉とティータイムを楽しんでいた。
きっといい天気だから眠ってしまったのだろう。
「テテオ様、お茶会の用意ができましたよ」
メイドの『アリス』がテテオの体をゆする。
「わかったわ・・・。すぐ起きるから、体をゆすらないで」
テテオは紅茶とお菓子が大好きだ。だが、お茶会は嫌いだ。
なぜなら、お茶会では自分の両親や他の親戚・人々に嫌でもいい顔を見せなければならないからだ。
テテオが起き上がったとき―・・・・
「・・・っ」
ズキン、と頭に痛みが走った。
テテオは思わずよろめいてしまった。
「だ、大丈夫ですか!?」
アリスがびっくりしてきいてくる。
「ええ。ちょっと頭痛がしただけだから」
アリスはまだ少し、心配した顔を見せている。
テテオは満面の笑みで
「大丈夫よ。今は全く痛くないわ」
この一言が効いたのか、アリスはにっこりと笑顔をつくると、くるりと前を向いた。

                  ☆

テテオのメイクアップがすむと、会場のほうへと歩いていった。
テテオが少し歩き出したとき、また頭にあの痛みが走った。
「―!!・・・」
先ほどとは違い、バランスが取れなくなる程度ではなかった。
テテオはその場に倒れこんでしまった。
「テテオ様!!??」
次々とメイドたちが群がってくる。
「大丈夫ですか!?」
「しかっりしてください!」
メイドたちの悲鳴のような叫び声もむなしく、テテオはそのまま意識を失っていった。