―パタン


へぇ。

あの子ピアノやってんだ。

まぁ興味ないけど。

でもなんかあの子...

俺と似てる。

数年前のあの俺に...。



「…くん?純平くん!」

「あっはい。」

「どうかしたかい?ぼーっとしてたみたいだけど。」

「いえ。少し考え事をしてただけです。」


あっぶねー。

気をつけねーと。

本当の俺がバレないように。

数年前と同じようにならないように。


「そうか。でな話はかわるんだが...」

「はい。なんでしょう?」

「純平くんにたのみがあるんだ。」


たのみ?

あぁ。

そのために俺をここによんだのか。



「なにか計画でもあるんですか?そのために俺をわざわざここによんだんですよね?」

「ははっ。さすがだな。あいつの息子らしいよ。」

「で、なんですか?」


俺、休みてぇんだけど?