周りからはまたクスクス声。


「…制服で受ける…。」

「無理だよ…!!」

「…だって…負けたくないし。」

「そんな事言ったって…。」

「…別に、ジャージと体操着買うくらいのお金ならいくらでも出せるしね。」

「美希…。」


悔しい…。悔しいよ、あたし…。

グッとこらえる。


「5人に言おうよ!!」

「何言ってんの!? 愛莉…。」

「だって…5人ならどうにか…。」

「やめてよ、愛莉…。

5人だって仕事で忙しいんだし…迷惑掛けれないよ。」

「でも…元は5人のせいでしょ!?」

「違うよ…。誰のせいでも無い…!

それに、あたしたち、赤の他人なんだよ!?
一昨日知り合ったばっかだし…助けろなんて…。」

「美希…5人を少しは頼れば…?」

「あたしはお荷物にはなりたくない。それだけだから。」

「…そう…。」


ゴメンね、愛莉。
でもこれは、あたしの戦い…だから。

皆、巻き込みたくないの。

分かって…。