-数分後…

あたしは目を閉じたとは言え…
夢みたいに皆がいなくなっちゃうんじゃないかと思って、

なかなか眠れなかった。


-バァンッ


!? なっ何!?


「美希はっ…!?」


この声は…


「お前、うるせぇぞ。」

「っ…。」

「美希ならさっき目ぇ覚まして…今寝たところだ。」

「そっ…か…。よかった…。」


愛莉と勇士だ。

多分、側で勇士の声がするから、
ベッドの脇のイスにでも座ってるんだろうな。


「何がだよ?」

「え…?」

「俺らが知らないとでも思ってたのか?」

「っ!?」

「…美希の性格だって大体は分かってる。

だから、抱え込んでる事聞いたって話すわけがないから、
俺らは調べたりとかいろいろしてんだよ。」

「…そう…なんだ。」

「お前もよー、美希の事、気にしてんなら行動すれば?」

「むっ難しいよ…。」

「は…?」

「だって、私…美希の事避けちゃった…から…。

気まずいし…。」

「…お前らの友情ってそんなもん?

恋愛とか気まずいとか、そんなもんで崩れちまうようなもん?」

「ちっ違…う…。」

「とにかく。」


勇士は立ち上がったらしく、声が遠ざかった。


「俺らは何があろうと美希の味方だ。」

「…分かった…。」

「それじゃ。」


また、ドアが開く音がして、次に閉まった音がした。