毎朝6時20分に鳴る目覚まし時計。

右手でそれを止めると同時に、左手では眼鏡を取るぐらい、僕の寝起きは見事なものだった。

すぐさまベッドから下りると、木製タンスの一番上の引き出しを開けてタオルを取り出し、洗面所に向かう。

鏡に映る、まだ目やにの付いた自分の顔。

眼鏡を外し、刺激するように冷たい水で顔を覆う。
二度、三度。

綿のタオルで顔の水滴を拭い、目を閉じたまま脇に置いた眼鏡を手にし、それを両耳にかけると、僕は再び視力を手にいれる。

そして、鏡に映る、目やにの取れた自分の顔を見てこう思うのだ。


「また退屈な一日が始まる。あと24時間。」


これが僕の日常である。