「ナミをNo.1にしてやる」
そう社長が豪語するだけはある

店に落とすお金はハンパない――

ここは月売り上げでNo.1が決まる。

私はバイトの条件上、
順位に関係ない

つまり、社長が落とすお金は全て、
指名料以外ナミさんの売り上げ。

私の為に注文しても
ナミさんの売り上げ。

それも私には、
優越感でしかない。

その優越感からか、
きっと私は、前とは違う営業スマイルを自然にしていたんだろう

指名も増え、
店にとってありがたいバイトになる

当然だ。

だって、私は手当無しで店の儲けを増やすんだから



「ミキのバイト時間を延長できないか?」



オーナーが私に聞こえる場所で主任に言う。


店的にあまり売り上げがよくない…

主任はよくオーナーに怒鳴られていた、
女の子の教育が悪いと…

私をチロっと見て考え込む主任――



(ムリだよ〜、私には門限があるんだから〜)