わたしの名前は…




「サぁキちゃーん♪
愛してるよぉ!
おぅ、サキっ!!
何、他の男と話してんだバカ野郎!」


コウキが叫ぶ声が聞こえる――

「サキぃ!来い!
Hしよっ♪」

「うるせぇよ酔っ払い!」

「うるせぇじゃねぇよ!
サキとしゃべんなっ!!」



「ナルセ先輩?
コウキ財布持ってる?」

「ん?あー、ある」

「おぅ、何してんだよ。
人のお財布盗っちゃだめでしょ?ナルセ君♪」

「タクシー代ある?」

「あるだろ。
1円も出してねぇもん!」

「それでナルセ先輩も帰れる?」

「ああ。」

「ごめん、先輩、
それでコウキ家に帰して先輩も帰って…」



「解った。
でも、コレ独りにしていいのか?」


「うん…。
たぶん私がいない方がいいんだと思う…」

「何でよ。何あったの?」

「何もないよ…。
ないけど、私が悪いから。
風邪ひくから早く帰ってね?」


「…ああ。」



電話から
コウキが叫んでいるのが
聞こえる――


愛してるよぉ。
Hしよぉ。
浮気すんなよぉ。


何度も、何度も…






「ナルセ先輩、コウキ出して。」



「おお!サキちゃん♪」


酔っていて止まらないハイテンション



「コウキ、愛してるよ。
Jr.殺して
ごめんね…」


「………。」


「産んでって言ってくれてありがとう。
うれしかったよ、本当は。
なのに、私、
殺しちゃって…
ごめんね―――」






「―――。 うん――」






コウキが本当に酔ってケンカしたのか、
酔って騒いでいたのか、
それは解らない。


でも、静かに
うんと言った時のコウキは酔っ払いでは、

なかった…―――