わたしの名前は…


高校の卒業式――


いろんなことがあった…


たくさんの人に出会い、
たくさんの思い出ができ、
本当に、本当に、
いい3年間だった…

いろんなことを思い出しながら
私は自分のお腹を触った…



まだ、そこには
コウキJr.がいた…




ごめんね。
君にも、こんなふうに
いろんな思い出を感じさせてあげられなくて…

産んであげられなくて、
母がこんな力なくて
ごめんね…



今度はちゃんと、
強い母のところに行くんだよ…






歌なんか歌ったかも覚えていない

楽しかった高校生活
離れたくないみんな、
それで泣いたか、

お腹の子を思って泣いたか、
もう、頭のなかゴチャゴチャの卒業だった――


ウチの高校は女子校で、
毎年卒業式の校門前は、
誰かの彼氏やら
ナンパの車で行列ができる

今年も
たくさんの車が列をなし、ニコニコしながら
彼氏の車に乗り込んだり
ナンパされたり…

楽しそうな17・18歳達…

でも、そこに
コウキはいない…



「オレ、ナンパしに行ってたよ去年!
今年はサキを迎えに行くらな!」


そう、付き合いだした頃言ってたね…



笑顔達を横目に
私は母と、母の車へ歩く…



「あんたの彼氏君は?」


親も、誰も、
私の妊娠は知らない。




「さぁ…」

産まないと結果を出したあの日から、
コウキと連絡がとれなくなった。

自然消滅しようとしているのか…

もういい加減、
この子と一緒にはいられない…

私はまた振られたんだ。
もう、独りで病院にいこう…

高校卒業。

コウキからも
卒業…しなくちゃ―――