わたしの名前は…





私はヒトシに、
コウキと私のこれまでをすべて話した。

付き合い始めから…
どうして…
写真を届けるのか…まで…



話していたら…
やっと…
コウキが死んだ、
もう2度と会えないんだ…

が、実感できて…

泣いていた…



「好き…だったんだな…
でも俺はその、ユウキって奴にも、
もう戦えないけど、コウキにも、
絶対負けない。
誰にも譲らないし、
サキを泣かせない。」




優に2時間は話していた。

ヒトシは黙って最後まで
否定も肯定もせず、
私の話をうん、うんと、
一つずつ、ただ受け入れて聞いていた。



できれば関わりたくない、
そう思うのが普通なのに、
それでもヒトシは私を受け入れた。




「なんで…
全部聞いても、私なの…
そんな男の火葬に付き合えなんて言うのに
なんで…」


「なんでだろ?」



ヒトシは笑いながら
こう言った―――