わたしの名前は…


ナルセ先輩は何を言い出すのか…

頭が真っ白で、
言われたことが処理できなかった。



「何…言ってんの…?
何の冗談…?」


「昨日の仕事帰り、コンビニ前で…
飛び出してきたガキ避けようとして…
電柱突っ込んで―――
即死…だったらしい…」



言われていることに、
頭がついていかない…



「あいつ…
お前から貰った指輪と結婚指輪、
ずっとネックレスに通してやってたんだ…
死んだ時も…」



(何を言ってるの?
何を―――)



「あいつさぁ、
カナムの赤ん坊の時の写真、ずっと車に置いて
何才なったとかって…
逢いたいって…
でも今の自分じゃ、
逢われないって…」



コウキが持っている写真は、カナムの生まれた病院からの退院時のポラロイド写真…


かわいいって、
財布に入れて持ち歩いていた、
たった1枚…



「避けたのは、
カナムと同じ3才の男の子だったって…
あいつ…
借金返したら、カナムに逢うんだって、
車売ってバイクにしたばっかで…」





「逢わせるのに…
写真だって…
あげるのに…
死んだら借金返しても意味無いじゃん―――」