わたしの名前は…






ある日―――

夜勤明け、

「サキ、昨日電話来たよ。
誰だか名前言わなかったから解んないけど、男の人。」

「何?セールス?」

「違うと思う。
いきなりサキさんいますか?って…
仕事でいないって言ったら
そうですかってすぐ切ったし。」

「名前くらい言えよぉ。
ってか聞けよぉ。」

「あぁ、だね!
ごめん、ごめん。
でも何か急いでて、聞くタイミングが…」



(急いで…?何だろ?
職場じゃないしなぁ…
は!ヒトシ…じゃないな
家電知らないし…
誰だろ―――)


まぁ、大事な用ならまたかかってくるだろう、
そう思って流していた…





が、その“また”は、
意外に早くやって来た――





プルルルルル…プルルルルル…


「誰…」



知らない番号…


(ヒトシ?
でもヒトシならカナムが寝た頃かけて来るはず…)

間違いか…
いたずらか…
ヒトシが誰かの携帯でかけてるか…



いずれにしても、
出る必要ない…



…しかし、しつこい―――



なぜだろう…

胸騒ぎのような…
出なくちゃいけないようなそんな気分になった…

なにか繋がらないといけないような―――




「――はい。」