それから数日、
サトミは勝利を確信したのか、
電話をかけては来なかった。
しかし、
毎日毎日夜遅く…
カナムが眠るのを待つように…
ヒトシの携番が
私の携帯を鳴らす―――
「――ママ…」
目をつむったまま私の手を探し、握るカナム―――
「いるよ。
大丈夫…寝な…」
そう言うだけで
スゥッと眠りに入るカナム…
本当は出たい…
でもコイツにもカナムは守れない、
結局そういう奴だっただろ?
言い聞かせて無視し続けた…
なのに…
毎日毎日…
ヒトシは諦めず、鳴らした。
私が負けてしまうのは、
そう難しいことではなかった―――
「よかったぁ、出てくれた!」
「…いい加減にして。」
尚も強がる私…
「解ってる…
解ってるけど…」
「解ってるなら
用もない人間に電話しないで!
サトミと話しちゃんとしてんの!?」
「何?何でサトミちゃん出てくるの?
何か俺勘違いされてね?」
「何が勘違い?
事実でしょ。
堕ろさせる気?!」
「え?!
何ソレ?どういうこと?」
「どういうことって!
ヤッたらできてもおかしくないでしょ!
聞いてないの?」


