コウキと私は結婚した。


結婚式も何もない。

紙に書いて籍を入れた、
ただそれだけ…



姓は私側…

「いつ裏切られるかわかんないし。
それでいちいち名字変わって周りに何か言われるの嫌だから…」



かわいくない…




「あぁ、解った。
変わんないから、オレはどっちでもいい。」





7月7日、七夕、
私たちは籍を入れた。

ずっと一緒にいたいのに、許されなかった。

やっとコウキと一緒にいられる…

やっと、
愛したヒトに再び出逢えた…



私の想いをヒコボシとオリヒメに重ねて―――




強がりで、
負けず嫌いで、
意地っ張りな私は、

2度とあなたに素直に愛してるとは言えないかもしれない…

でも、
あなたをずっと求めていた…


そのキモチを重ねて―――





「星…
きれいだな…
早くそいつにも見せてやりたいな。」



私のお腹を見てコウキが言った…



「私あの日、
星がきれいで、何となく誘われて…
そしたらコウキがホテル入るの見ちゃったの…
私の子達はみんなコウキのしてること、
空から見てるから。」



「うん…
見られてても、もうサキを裏切ることはしないから、
ずっと見てて…」




そう言ってコウキは星を見上げた…



あの満点の星空の下、
とても嘘をついていたとは思えない。



ただ――――