しかし…
コウキの姿はなく―――
きれいに片付いた部屋に、
コップが2つ…
「何で…
何で―――」
もう無理だよ…
もう…
無理だよ、コウキ…
何度コウキを私は許した?
何度コウキを
愛そう、
そう言い聞かせた?
何度コウキを
信じようと頑張った?
もう無理だよ…
もう頑張れないよ…
もう、
私には限界…
なぜ部屋を片付けたか、
それは女を招くため。
私がいたのに、
他の女のことを思って片付けていたの?
その女といきなりヤレないから、
性欲を静めるために私を無理矢理抱いたの?
私が夜勤へ行くのが待ち遠しかった?
あんなにニコニコ笑って
私に早く仕事行けって?
もう無理だ…
産めない…
この子を産むことは
私にはできない―――
ガタガタ震える手で、
私はコウキに初めて手紙を書いた…
『この子はあなたの子です。
信じてないのは知っています。
でも、本当に
あなたの子供です。
だから産めません。
明日堕ろすので
安心してください。
なぜ堕ろすのかは、
ホテルから帰ったあなたが
1番よく判りますよね…
愛してました…
でも、もう愛せません。
さようなら、コウキ。』
そのうち…
そのうち…
そのうちなんて、
もう来ない―――


