「どうするって
急に言われても――」
「急にじゃないだろ。」
医師が少し怖い顔になる。
「男と女がセックスしたら
いつ、妊娠するか解らない。
するなら妊娠すると思いなさい!」
確かにそのとおり――
それに関して
何も返す言葉はない――
しかも、
その考えナシで1度我が子を殺しているというのに――
どうしよう―――
またあの時と同じ…
学校、親、夢――
頭の中を一瞬で多くのことがグルグルと駆け巡る…
「まぁ、まだ週数も若い。
学生だろ?
ちゃんと相手と話し合って、
2週間後また来なさい。」
あまりにも予定外のことを言われ、
頭がいっぱいで動けなかった。
「さぁ!
じゃあまた2週間後。」
看護師に肩をたたかれ
出るように促された。
会計待ちの間も、
どうしよう…と、
やばい…が、
頭の中をリピートするだけ
「木下さん。」
会計に呼ばれ、
金額を告げられ、払う。
あれ?
「薬は?」
「今日は処方ありません。」
はっ…そっか…
妊娠してるんじゃん。
いらないよね―――
もう、放心状態でアパートまで戻った。


