わたしの名前は…



「こうやって、
お前の隣に一緒にいるから…
独りじゃないから…
頑張ろうな…」



それは、
これからまた離れる私に
最高の言葉だった…



「うん…
最近体温落ち着いてるし…
薬、効いてるのかも。」

「いや、
お前の薬はオレでしょ!
他にはない特効薬だから手放すなよ?!」

「あはは(笑)!
確かに!
こんなに効く薬、どこにもないかも!」




独りでは苦痛なことも、
コウキと一緒なら頑張れる。

治療は独りじゃ
続かなかったかもね…


「しかしマジで線変わったくね?
ほら、オレに会った後からギザギサねーじゃん!?」


基礎体温表を見ながら
なんだか得意げなコウキ。

「ホント、ねぇ。
コウキがマジで隣にいてくれたら、
薬なしで治るかも!」

「だろ!最高だろ?
コウキマンA!」

「何それ?
薬の名前?(笑)
バカでしょ!?
その薬、
私にしか効かないから、他の女に売らないでよ!」

「きっちー!
売らねーよ!
サキに全部くれてやる!」


くだらない冗談を言い合えるまでに、
キモチもカラダも回復してきていた…

体温の波が、
それを示している、
そんな気がしていた…

穏やかで、穏やかで――

その穏やかな線が何を意味しているのか、

穏やか過ぎて
その本当の意味に、
その時はまだ気付くこともなく、

笑っていた―――