重低音のエンジン音――
「落ち着く…」
助手席のドアを開け、
車に乗り込む…
助手席のシートが倒されている…
「何これ…」
小さなことが気になる…
誰が乗ったの?
私の好きな角度じゃない…
「ああ、
ナルセ乗せたまんま。」
私が思ってることを
私の顔を見て気付いたろう…
私はシートをいつもの角度になおした。
「ふーん…」
一気にテンションが下がる―――
コウキが静かに私の頭を撫で、
そのまま頬をさわる…
「ごめんな…
不安にさせて…
ほんとにごめんな…」
薄れかけていたキズがよみがえる――
私は黙って
コウキの顔を見た――


