なんだよ、なんだよ
面白くねぇな



ずずー っと
冷めたお茶をすすると



「ちゃっじゃきゅー」



「?」



プリンを口に運び
安いプリンに
恍惚の表情を浮かべる
なんて可愛い青波が



「ちゃっじゃきゅー」



謎の言葉を言った




「なあ、イチ
『ちゃっじゃきゅー』って何?
なんか新しいこと覚えたの?
こいつ」




イチは表情を変えず



「さあ?なんだろ?
私にも、わかんないや」



「ふーん」



そりゃそうだわな
『ちゃっじゃきゅー』なんて
意味不明だし



こういう わけわかんねぇとこも
かーわいいよなぁ



  ヴーヴーヴー
  ヴーヴーヴー



ポケットの中の
ケータイが震える



イチもその音に
気がついたのか
チラッとオレを見た



………どーせ
千葉からのメールだろ
たまには気付かないフリも
いいんじゃないか?



愛する妻のピンチだし、今
オレは夫として
なんとか その頑ななハートを
溶かしてやらねば



「なあ、イチ」


「メールでしょう?
返信しないと可哀想だよ
可愛い可愛い生徒さん」