「いいなぁ~・・・まぁ、しょうがないか。」
私は、執事と熊さんが出て行った後でつぶやくが、すぐに気を取り直して、玄関から屋敷の奥へ戻るために振り返った。
「わぁ!」
驚いて思わず叫ぶ私。
そこには、組長と真木ヒナタが、立っていた。
「邪魔者は行ったようだな、ヒナタ。」
「そうだな、大和。」
あくどい表情を浮かべて話している真木ヒナタと組長。
「・・・・どうしたんですか?」
どうせしょうもないこととは、わかってはいるが、念のため、聞いてみる。
「どうしただって?フッフッフッ、中庭に来ればわかるさ。」
組長が悪そうな口調で答えた。