やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】



「おい!龍一、それで、誰と行くんだよ?」



真木ヒナタが、組長と共に執事に詰め寄る。



「誰と?・・・そうですね・・・・」



執事の次の言葉に私と真木ヒナタと組長は、息をのんで注目した。



「・・・・このレストラン、熊さんが行ってみたいって言ってましたので、熊さんと行きましょう。」



執事は、思い出したように言った。



「く、熊さん?」



私と真木ヒナタと組長は、思いっきり、肩を落とす。



「どうかしましたか?」



その私達の様子に執事が、声をかける。



「いや、何でもないよ。」



真木ヒナタと組長は、そう言うと、スゴスゴとどこかに歩いて行った。