「組長。組長って何するんですか?」



朝食が終わった台所で組長に尋ねる私。



すでに台所には、私と組長と組長が背負ったまま寝ている美奈と後片付けをしているポチしかいない。



「俺は、美奈の世話をするぞ。」



笑顔で答える組長。



「そうじゃありませんよ。組長って役職は、何をすればいいのか聞いているんですよ!」



「・・・・・・・・。」



無言の組長。



今までの行動を考えれば、組長が、そんな事を考えて行動しているとは、思えなかった。



「はぁ・・・もう、いいです。」



「そうか?まぁ、何かわからない事があったら、いつでも、聞いてくれ。」



今、わからない事を聞いて答えを出せなかった組長は、そう言って、美奈を背負ったまま、台所から部屋に行った。



「どうすればいいんだろ・・・・」



台所のイスに座って、うつむく私。



そんな私に台所で食器を洗っていたポチが声を掛ける。



「・・・小夜姉さん・・・誰かお忘れじゃありませんか?」



「・・・・・別に誰も忘れていませんけど・・・・?」



私は、顔をあげて答える。



「小夜姉さんの頭脳といえば、ほら、いるじゃないですか?」



「私の頭脳ですか?」



考え込む私。