やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】


「トイレの掃除終わりました。」



その時、トイレからサブが出てきた。



「あっ、サブさん、こんな朝早くから、トイレ掃除してたんですか?」



サブを見る私。



「おはよう、小夜。そうなんだ。組長も美奈ちゃん背負ってお風呂掃除してるし、俺もやらないと。」



サブが、恥ずかしそうに言った。



「組長も?」



私が、お風呂場を開けると、そこには、美奈を背中に背負って、器用にお風呂掃除している組長の姿があった。



「おっ、起きたか、小夜、おはよう。」



組長が、私に気づき、挨拶をした。



「・・・・・おはようございます、組長。」



私は、その姿に驚きながら、挨拶を返した。



「な、何で組長が、お風呂掃除してるんですか?」



私は、組長に尋ねた。



「えっ、それは、小夜にばかり迷惑をかけちゃいけないっていうんで、昨日の夜、みんなで話したんだよ。」



恥ずかしそうにハニカミながら答える組長。



「私が寝た後で、そんなことがあったんですか・・・。」



私は、驚いた表情で組長を見た。