「冷たい態度とって、ゴメン」


「もういいよ!仲直り、できたから」



ふわり、と亜里香は笑った。
その笑顔にも驚いた優は、目をまた大きく見開いた。






「好きだ」






「・・・え?」




いきなりで、聞き取れなかった。
だけど、期待して、いいのかな。
期待して・・・いいよね?




「好きだよ」



「・・・私も、大好き」




この言葉が、本当だよ、と伝えるために。
嘘じゃないことを、証明するように。
心からの、笑顔を。





風が、ふわりと包み込む。





今、幸せに満ちた二人を。





「さっきの『好きだ』録音したかったなあ・・・」



「録音しなくても、いーんじゃないの」



「?なんで?」





「・・・俺がいるから」





そっと、優くんは私の耳元でつぶやいた。




「うあああああああっ!!」



「顔、真っ赤だし」




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fin...