次にリビングに行った。


「亜紀ねぇどうしたんだよ。」


ソファーで新聞を読んでる次女の亜紀。



「コーヒー豆買って来て。」


またパシリかよ……。


俺は黙って亜紀ねぇを睨んだ。


無口で無表情な亜紀ねぇは弁護士の卵だ。


今は修業中らしい。



「返事は?」


新聞から顔を覗かせて真顔で俺を見ている。



「…はい。」



やっぱり逆らえない。



あの真顔から伝わる恐ろしさ。



なんとも言えない恐怖……。



俺は次に洗面所に向かった。