*美央*



 ガサガサ



「はぁ……」




靴箱から出てきたのは
上履きでも体育館ばきでもなく、紙。


それには
【死ね】【別れろ】【ブス】

…と乱暴な赤い文字が




朝から気が重くなる…






「おはよっっ!!」



「きゃっ!?
…ぁ由紀おはよー!」



手に持った紙切れをクシャとカバンに押し込むと笑顔で答えた。

「ラブレターかぁ〜?
そーいえば!
最近はないの?」



「平気だよ。」

ラブレターと勘違いしてくれたみたいで…助かった。


「本城くんのおかげだね。」

「うん!…」



いじめは無くなった。





今も続く嫌がらせの存在を知るのは本人たちと私だけ。



ミンナにこれ以上迷惑かけられない

お調子者のムードメーカー優斗くんがあんな顔で怒鳴ったのは私のせい



だから。



一人でなんとかしてみせる