「むー。脱ぎたくないなあ……。」
ドレスを見回しながらアタシはむくれる。
「あはは。そんな気に入ってくれるなんてありがたいよ。」
秋人がニコニコと笑いながらアタシに近寄ってきた。
「んー。だったら智也に聞いてみれば?」
「え?」
アタシは式場にある小物をツンツンとつついている智也をみた。
「智也ー。彩ちゃんのこのドレスさぁ、買ってくんない?」
はいっ!?
「えっ!!そんな無理しな「おー。別にいいよー」
はいっ!?!?
小物から目を離すことなく智也は平然といった。
「よかったね、彩ちゃん☆」
相変わらず笑顔を絶やさない秋人に対してアタシは笑えない。てか笑えるわけない!!


