その頃から、物を隠されたり、壊されたりすのはなくなった。 実はそのことはユウには言ってなかった。 心配されたくなかったし、ユウに迷惑かけたくなかった。 ユウを頼って良いものか迷ってるところもあったけど。 「ハナ、ちょっと聞きたいことあるんだけどさ。」 「何?」 「これハナのじゃない?」 「え?」 「今日散歩してたら、校舎の裏の草むらで見つけた。」 「それ・・・。」 「この上履き、ハナのだろ?」 「ち・・・違うよ!」 「いい加減、頼れよ。」 ユウの目がなんだか悲しそうな気がした。