躯中を巡り逝く
紅を

排出口となった
細胞に記憶したどす黒い亀裂
隙間をこじ開け

排泄欲にも似た奇行
計り知れない憎悪を吐き出す
解毒

毒で器が満たされれば
無意識のうちに
閉じかけた傷を掻きむしる
止まらない連鎖


後に訪れる
快楽にも似た感覚が
麻薬の様に
脳内を侵して逝く