「冷た…っ、?」 顔を上げると、雪が降っていた。 『ごめん』 蘇る。 ああ、今年は雪が降るのか。 胸が締め付けられ、切なさが込み上げる。 まだあたしは平気じゃない。 思い出すのは、遠ざかる背中。 泣きそうな瞳と、困ったような笑み。