細くて、高い、風みたいに透き通ったーー…。 ……バイオリン? うまく聞き取れなくてメロディーを組み立てることはできなかったが、その音色には聞き覚えがあった。 どこから聞こえてくるのかと、固い窓をこじ開けて下を見下ろす。 風が吹いて、ふわりとあたしの長い髪をなびかせる。 その風にのって聞こえてきたメロディー。 え……? 「この曲……?」 聞いたことがある、と思ってもう一度よく耳を澄ましたが、その途端、音が止んだ。