星羅くんと出会ったのは、あたしが高校2年のとき。 彼は大学3年だった。 あたしが4つも年上の彼を『星羅くん』と呼ぶのは。 ――――彼の影響…。 痛む胸に気づかない振りをして星羅くんの整った笑顔に目を向ける。 彼の屈託なく笑った顔が好き。 見てるこっちも幸せになるから。 ――きっとそうやって、あたしのことも大切にしてくれてる。 あたしが泣かないように。 寂しくならないように。 ……思い出さないように。