あたしは顔を赤くして俯く他なかった。

なんで、どーしてバレたんだろう。




「カマかけたんだけどね、実は」





その言葉に、あたしはもっと落胆して頭をテーブルに打ち付けた。

もう顔上げらんない。
信じられない。




きっと星羅くんは輝かしい笑顔を浮かべているのだろう。

見なくたって、分かる。






「それで?聞きたいことはもういいの?」






そうだ。

本題にまだ入っていない。

顔を上げて睨みつけるように星羅くんを見据える。



聞きたい。

あたしたちに何があるのか。

何が起こったのか。





引き返せる地点は、とっくの昔に通りすぎてしまっている。