「なっなんで笑うの!?あたしは真剣に…っ」
「ご、ごめん。謝るから」
思わず立ち上がったあたしを宥めて座らせる。
「いや…なんか、六花に癒された」
「は?今の、どこに?」
こいつのツボってのはよく分からない。
「俺もよく分かんないけど、ありがと。聞いてくれて楽になった」
そう言って頭を優しく撫でる藍に申し訳なくて俯いた。
そんなあたしに気付いた藍が、あたしの顔を覗きこむ。
「どした?」
「……あたし何も言えなくて、ごめんなさい。藍はあたしにいっぱいしてくれたのに」
なんだそんなこと、と藍が笑ったから少し怒った。
「あたしは真剣に考えてるのっ」
「聞いてくれただけでいいんだって。それに、俺の中では一応決着はついてる。納得してるんだ」
六花はそばにいてくれればいいよ。
そんなこと言うから、あたしは真っ赤になって黙り込んだ。

