「そんな顔しないでよ…」 藍が助けてくれた夜、あたしもきっと同じ顔をしていたから。 藍の頭を掻き抱くようにぎゅっと強く。 「ずるいよ、六花は」 しばらく黙っていた藍が、あたしを突き放そうともせずくぐもった声で呟いた。 「六花は俺のことちゃんと信じてないくせに、そんなこと言うのはずるい」 その図星な言葉に胸が痛んだ。 信じられていない藍が一番傷ついてるはずなのに、あたしは勝手だ。