汐の体をやわらかく離して、話を戻す。



「前から約束してたでしょ。汐の誕生日は二人で祝うって」



汐は泣きそうな笑顔でうん、と頷いた。






汐には言葉では言い切れないほど感謝している。


いつだってあたしのこと、あの出来事から守ってくれようとしてる。

あたしが一人で抱え込もうとするものを、少しでも持とうとしてくれる。

昔は逆だったのにね。



なんて感傷にひたりながら席に着く。




そのとき、