瞳をきつくつぶる。 震える手を、藍の手をにぎりしめて抑えようとした。 それに気づいて、するりと藍が指をからめた。 藍を見上げると、優しく微笑んでた。 『だいじょうぶだよ。』 そう、言われてるみたいで。 手をぎゅっと握り返して、もう一度藍の肩に頭をもたれると、藍もあたしの頭に頬をすりよせた。 「………コンクール当日は、雪が降ってた。」 あたしの嫌いな雪。 だから名前も嫌い。 でも、あのときは好きだった。 『きれいだね。』 アオがそう言ってくれたから。 ――…今は、汚れた、名前。