「…六花?どうした?」 声をかけられて初めてすでに塔の前まで来ていることに気づいた。 「ぁ……、ごめ、ぼーっとしてた…。」 力無く笑っているのが自分でも分かる。 「手、だいじょうぶ?」 一瞬、何が?と思った。 藍が持ち上げたあたしたちの繋がれた手。 力を入れすぎて先が白くなったあたしの手と、あたしの長い爪が食い込んで赤くなった藍の手。 「ゃ……っ!ごめんっ!!」 慌てて手を離す。 やばい、だめ…。 白いあたしの手。 赤い藍の手。