帰り道。

藍はまた家まで送ってくれると言って、今はあたしの隣を歩いている。



「藍……?」


ん?と前を見たまま返事をする藍をぼんやりと見つめて、気になっていたことを聞く。



「あたし……聞きたいこと、ひとつしか聞けてないよ。」




「…うん。ゴメン。」



少し歩く速度を緩めたあたしに合わせて藍もゆっくり歩く。



「信じるって決めた、藍のこと。だから、知りたいこと教えて、全部。」



「分かってるよ。明日、必ず。今日、ちゃんと頭ん中整理してくる。」