大嫌い



大嫌い!



大嫌い!!










お父さんもお母さんも勝手だよ






風が吹き付ける中を走り抜けた

耳を刺す様な空気も、涙で歪んだ景色も


今のアユミには関係なかった









『……ハァ…ハァ……うぅっ……』





どれ位走っただろう……



咄嗟に家を飛び出した



部屋着で出てきたお陰で指の先は感覚を失っている



涙で濡れた頬を拭い公園のベンチに座り込んだ


かろうじてポケットに入っていた携帯を取り出してリダイヤルを押す









……アユミの両親が離婚する事になった


理由は色々あるけど、最終的な結果は二人の性格の不一致



まさか自分がこんな事になるとは思ってなかった


親が離婚?




冗談でしょ…?







冗談だって言ってよ…―