すると夜琉がソファーから立ち上がり、私のいるソファーに向かって来た。


私の座っているソファーは2人掛け用のソファーで、夜琉はいきなり私の隣に座った。


私はビックリして目を見開かせた。


そんな私に構わず夜琉はまっすぐ私に向かって手を伸ばして、私の髪に優しく触れた。


「ここにいて。」


優しい声で、小さい子に言い聞かせるような口調。


普段の夜琉からは想像できない程の優しい声だった。


ドックン


私の心臓が静かに音を立てて暴れ始めた。