あの時のケガを見た瞬間、無理だと思ったから。別に対したことはないようだか、私には無理だ。 と言うか無理になった。中2の時から。 どうしても血を見ると思い出してしまう。いくら包帯で巻いてあっても私には怖くて手を振りはらうなんてできない。 私は夜琉の腕を見ながら自笑的に笑った。 私は弱い。 こんなにも弱い私には何も出来ない。 夜琉の腕を視界に入れないようにゆっくりと目を閉じた。