「由莉さんだから心配するんですよ!!」
颯が言ってくれた言葉に泣きそうなぐらいの愛情を感じた。
「由莉さん。」
呼ばれて振り向いた先には聖と直也さん、翔さんがいた。
私がゆっくり近づいていくと聖は
「由莉さん、『想い』が分かったような気がします。」
と言った。
「ふふっ♪良かった。」
「でも、縁鷹をおりようと思います。」
「えっ?」
「自分なりのけじめです。」
「けじめ?」
「今回の責任と、今まで仲間達にしてきた事に自分なりにけじめをつけようと思ったので。」
今回の責任は、多分私を車から出したこと。
仲間達にしてきたことは、仲間が傷ついてもなんとも思わないと思ってたことだろう。
「聖、あなたの仲間達はそんなことでけじめをつけて欲しいだなんて思ってないと思う。」
「…ーそれに、今回の事のけじめをつけるのならもっと縁鷹を育ててよ。」
きっと私がけじめをつけなくてもいいと言っても、聖は絶対に何らかの形でけじめをつけるだろう。
だったら長く縁鷹の総長としてがんばって欲しい。

